鮭(サケ)と鱒(マス)の違い

コラム

「サケとマスは違う!」という意見と、
「サケとマスは同じ!」という意見があります。

「えっ、そもそもサケとマスで意見の食い違いがあるの!?」と驚いた方もいるかもしれません。

実は、サケマスは特殊な生態をしているために、混乱を生んでいるのです。

学術的な分け方、
国際的な分け方、
日本での分け方、
がそれぞれ異なり論争を生む問題なのです。

それぞれの立場から解説していきます!

●学術的なサケマスの違い

生物学的には、マスもサケ目サケ科に属しているため、マスもサケの一種とされています。
つまり、学術的には、サケとマスは一緒となります。

●国際的な分け方

英語で鮭=salmon(サーモン)、鱒=trout(トラウト)と呼ばれます。
海外では、サーモンとトラウトは生態で分けていて、海に降りる個体をsalmonと呼び、淡水で過ごす個体をtroutと呼んでいます。
(※一部例外あり)

●日本での分け方

日本では降海型の個体にも”マス”という名前をつけているため、明確な区分がなく曖昧になっています。
例えば、サクラマス、マスノスケ、カラフトマスは、海に降りる個体ですが”マス”という呼称が使用されています。

しかしながら、日本においても、もともとギンマス/ベニマスと呼ばれていた個体が銀鮭/紅鮭へと呼称が変化していき、マスノスケもキングサーモンという呼称が定着していきています。

日本でも少しずつ、サケ=海に降りる、マス=淡水に残る、という分かりやすい分け方に変化してきています。

カラフトマス、サクラマスなどの例外は残りますが、大きな流れとしては、「サケマスに生物学的な違いはないが、海に降りるとサケ、淡水に残るとマスと呼ばれる」という認識を持っていても間違いではないと思います。

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